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H30年秋季入峯修行②釈迦が岳~深仙

隠し水から20分ほど登れば釈迦が岳の頂上。

とにかくお釈迦様に勤行を上げさせて頂きます。

奥駈けでは吉野から三日間歩いて辿り着く北奥駈けの最終ピークですが、旭からだと二時間少しで辿り着きます。

釈迦が岳の上は不思議と風も穏やかで、お勤めの間雨も止んでくれました。

このお釈迦様は大正時代に大阪佛立会の発願により縁ノ鼻の蔵王権現、大日岳の大日如来、千手岳の千手観音などと共に造立され、

当時、吉野山竹林院の剛力であった岡田雅行(鬼マサ)によって前鬼より三分割して運び上げられたといいます。

それ以前には、掛け作りの釈迦堂が有り一尺程度の釈迦三尊がお祀りされていたと伝わり、

その御像は今は前鬼に下ろされ、小仲坊の行者堂にお祀りされています。

余談ですが、印相は明らかに阿弥陀如来なんですよね・・・(^^;

いずれにしろ、多くの方が想いをもってお祀りし、祷っているお釈迦様の基壇の石積みが崩れてきています。

基壇に乗って写真を撮る方が多くあることが原因のようです。

お寺の須弥壇に上ってご本尊と記念写真を撮る人は居ないと思います。

立派な御像と登頂の感慨、360度のパノラマですから写真を撮りたくなる気持ちはわかります。

どうか信仰の対象としての尊敬と尊厳を守って撮影して頂きたいです。

崩れてしまったり、破損してからでは取り返しがつきません。

大変な思いをして維持管理して下さっていることを忘れてはいけません。

お釈迦様に別れを告げて深仙へ下ります。

所々に紅葉が進んでいる木もあって目を楽しませてくれます。

途中、十都門(極楽の東門)に勤行しながらおよそ一時間の下りです。

雨で足元が悪いのと、濡れた笹をかき分けるので普段より少し時間がかかります。

下りはあまり時間かけると膝に来ますね・・・((+_+))

さて、深仙宿に到着。

灌頂堂に勤行して残りのおにぎりをいただきます。

ここは本山派(天台系)修験の根本道場。大峯の中台八葉とされています。

今は失われてしまいましたが、かつては護摩堂と住心院・若王子の二つの宿坊が営まれ、現在の髭塚辺りに灌頂堂があったようです。

ここでは、四天岩の第一石の割れ目から湧き出す霊水「香精水」を頂きます。

この地は大峯八大金剛童子の香精童子の居所ともされています。

また、四天岩を回った先には後繞道の行場の一つ「千手窟」があります。

行こうと思いましたが、今回は足元が悪いので次回のお楽しみに。

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